慶應義塾普通部
私学の雄、
慶應義塾普通部について
高い合格実績を誇る、
大手塾の校舎にお邪魔し、
経験豊富な校長から
じっくりとお話を伺いました。
丁寧で分かりやすくご教示いただき
ありがたい限りです。
●世間でいわれているような
コネ、縁故はほとんどない。
(少なくとも中学受験については。)
●スポーツや音楽などで
小学生時代に何か
(たいそうな)実績を出すような
必要はない。
●親の職業や経歴を記載する欄もないし、
いちおう内申書は取るものの、
面接は普通部については本人のみで
保護者は同席しない。
(ただし、なぜ本学を志望するのか、
=志望理由、は重要)
●保護者の所得層は
(中学受験組については)
意外にそれほど高くなく、
世間のイメージとは違う。
●中学入学後も、
普通部はかなり
真面目に勉強させられる。
実験・課題や体験学習も豊富。
●入試問題の傾向は、
普通部は独特だが、
中等部や湘南藤沢はオーソドックス。
(聖光・浅野はオーソドックス
=四谷の予習シリーズ準拠型
であるのに対し、
開成・栄光は独特であるのと同様)。
●四谷大塚の80偏差値では、
付属3校とも64になっているが、
体感としては、
普通部はもっと上、
中等部と藤沢はもっと下。
●普通部の偏差値が下振れするのは、
四谷YT-NET所属の早稲アカ生
が普通部に特化したコースを設けて
ガリガリ対策を立て大量合格しているため、
合不合判定テストでの偏差値の割りに、
合格する者が多く出ているため。
●中等部・湘南藤沢の偏差値が
上振れするのは、
開成等有力併願校の
合格発表が2月2日~3日であり、
中等部・湘南藤沢の
一次合格者(筆記試験)のうち
二次試験(面接試験)の棄権者が
出た場合に、
偏差値算定上は不合格として
カウントされてしまうため。
●普通部は、
算国理社の配点が均一であり、
このレベルの受験生にとっての
難問奇問は比較的少なく、
ハイレベルの得点圏での、
ケアレスミスが
致命傷となる争いとなる。
算数がとびぬけてできる、
とかよりも、
各科ともバランスよくできる、
オールラウンダー型が求められる。
●普通部を本気で考えるのであれば、
6年生の夏休み以降は、普通部に
特化した対策を取ることをお勧めする。
例えば栄光も傾向が独特であるため、
普通部→栄光のような受験の仕方は
両立が難しい場合がある。
とのことでした。
付属校志向でいくなら、
普通部を第一志望に据えて
1日普通部、2日湘南藤沢、3日中等部
が一番わかりやすいですが、
この場合、
2月2日受験については、
少し悩ましいと感じました。
湘南藤沢への横浜初等部の編入が
始まった場合の中学受験が
今後どうなるのか不透明で、
かといって、
聖光や栄光を対策なしで
合格するのは容易ではありませんし。