(1)設問をよく読む
子どもが「わからない」と言った問題を、
すぐに説明する先生や親は、
私から見ればとても不思議で、
何が分からないのかを分析する前に
教えているということは、
「この部分で分からないはずだ」という
ある種の思い込みがあるからではないかと思います。
(医者に例えれば、患者が「先生、どうも調子が悪いのですが」
と切り出した瞬間に、風邪薬を出す、みたいな。実は腹痛だったり
自律神経だったり、といった可能性を考えないのか?)
例えば、
「ある市の人口は・・・万人で、このうち子どもは・・%です。
その市には子どもは何人いますか?」
という問題を、子どもがギブアップした場合に、
一生懸命「パーセントの計算方法」を教える先生。
何故わからないのかを粘り強く本人に説明させると、
意外に「人口」の意味が分かっていなかった、
みたいなことがあります。
また、「1l(リットル)の水を、2dlのコップでくみ出す場合、
何回くみ出せばよいでしょう」
という質問で、
しっかり問題が読めておらず、
はじめの1リットルを1デシリットルと読み間違えていて
「???」となって固まっているケース、なども散見されます。
特にこの時期の男の子は、
注意力散漫であったり、国語力が不足しているために
算数ができないと勘違いされてしまうケースが
あります。
私は、本人が分からないと言ったら
何故わからないかを本人に説明させ、
粘り強く聞いて、
その分からない部分を特定し、
仮にそれが設問の読み違えである場合は
くすくす笑いながら
「問題読み違えているよ」と言いました。
そうすると、本人は「えー!!!」と言って、
必死になって読み直します。
そういうケースでは、
たいてい、問題の読み間違えが解消されれば
あっさりと解けました。